頭が良くなる方法>【共通点②】あるピアニストの正しいモノサシ
【本物の頭のいい人の共通点②】頭のいい人は、自分の能力を正しく理解している!
3.正しいモノサシの一例
ここで正しいモノサシの例をあげて見ましょう。
私は、あるとき、まだあまり名の売れていない
ピアニストのリサイタルのお手伝いをすることになりました。
前日のリハーサルから、呼ばれ一緒のステージに
たちました。
そのピアニストは、まだ若い30代前半の男性でしたが、
彼には可愛い奥さんがマネージャーをやっていました。
彼女も音楽を勉強していたようでした。
ホールには、それぞれ違った特長があり、
家で練習しているのと同じにすればいいと言うわけではありません。
響きにより微妙にペダルの踏み方を変えたり、
判断が大切です。
そして、人とあわせるときは、自分の音ばかり
聞こえてしまうので、会場に聞いたときのバランスは、
第三者でないと分からない事も多いのです。
そういう事を、リハーサルでは確かめます。
彼は、奥さんに絶対的な信頼を寄せているようで、
出来栄えを彼女に聴き、
彼女も的確なアドバイスを彼にしていました。
本番では、一曲弾いて集中力を使い果たした彼に、
背中をたたいたりして、気合を入れなおし、
又、舞台に送り出していました。
彼は、まだまだ名前が知れ渡っていないので、
お客さんもわずかにしか入らないことも多いようです。
しかし、1ステージ事に全力で弾き、
けして、人の入りが悪くても、落ち込んだりしません。
もし、彼女がいなければ、彼は努力が報われないことを嘆き、
夢を諦めてしまう事もあるかもしれません。
しかし、彼女の支えがある限り、
どんなことがあっても諦めず、会場いっぱいに
お客さんが、集まる日を疑わず、
頑張り続ける事が出来るでしょう。